Smart Treasury · Pots Money

Smart Treasury
4層構造の準備金アーキテクチャ

Smart Treasury は、ただの準備基金ではありません。ゲーム理論にもとづく抑止の仕組みです。プロトコルを攻撃するほうが、参加するより常に高くつくように設計されています。段階的に強くなる4つの防御を重ねることで、すべての IBS が最低1ドルで償還できるよう設計されています。

Safety Treasury(BSC) 0x5BB0d5Cb2276a054d933B14D023A2063CF8F28Ce BSCScan ↗
要点
  • 4層の準備金:恒久 LP + RBS の安定化 + Safety Treasury + POTS 入札プール
  • プロトコル保有の LP は変更不能。Blackhole プールにロックされ、引き抜けない
  • RBS の自動安定化は、通常の運用ならガバナンスの承認なしで動く
  • Safety Treasury は 25-of-50 マルチシグ。1人の悪用を防ぐ
準備金の構造

トレジャリーの構成要素

要素ごとに、専用の資金の入り口、はっきりした目的、別々の実行ロジックがあります。互いに入れ替えのきくものではありません。

𝒯 = {VLP, TRBS, TST, TPBM}
VLP

プロトコル保有 LP

実行:変更不能

恒久的な基礎準備金です。USDT と IBS が Blackhole LP プールにロックされています。トレジャリーとは別物ではなく、これ自体がトレジャリーです。支払い能力の計算式はどれも VLP を主な裏付け資産として数えます。どんな状況でも、誰にも動かせません。

原資: ボンドの購入。ボンドの際に LP 資産が恒久的にロックされる
TRBS

レンジ型安定化(Range Bounded Stability)

実行:自動

市場を能動的に安定させます。動くのは決められた価格帯 [BIBS × 0.95, BIBS × 1.10] の中です。IBS が下のバンドを割ると、TRBS が IBS を買い戻してバーンします。上のバンドを超えると、プロトコルがミントして USDT を取り込みます。最低準備率は VLP の 20% で、これを下回るとボンドの発行が止まります。

原資: 上のバンドを超えたときのミントで取り込んだ USDT
TST

Safety Treasury

実行:マルチシグ(25-of-50)

最後の手段としての準備金です。目的はひとつ、どんな市場環境でもすべての IBS を1ドル以上で償還できるようにすること。通常の運用では増えていく一方です。使えるのは TRBS が尽き、かつ裏付け比率が 1 + ε を下回ったときだけで、25-of-50 マルチシグの承認が必要です。自動化された悪用も、ガバナンスを狙った攻撃も防ぎます。

原資: YRF のプロトコル収益の一部。エコシステムの活動とともに増える
TPBM

POTS 入札プール

実行:自動 + マルチシグ

ガバナンストークンを配る仕組みです。使い道は、PBM オークションで POTS ガバナンストークンに入札し、再配分することだけ。通常の入札は自動で実行され、戦略的な配分にはマルチシグの DAO 承認が必要です。

原資: IBS のアンロック時のスラッシング税(10〜30%)+ YRF のプロトコル収益
支払い能力の条件

支払い能力の条件式

この条件は常に満たされるよう設計されています。POTS の通貨システムの土台にある前提です。

(VLP + TRBS + TST) / Scirc ≥ 1

準備金の合計 ÷ IBS の流通量 ≥ 1 を常に維持

ゲーム理論によるセキュリティ

合理的な攻撃者は、3つの壁を順に越えなければなりません。

  1. TRBS:自動の買い戻しが、最初の売り圧の波を吸収する
  2. TST:マルチシグが時間差を生み、コミュニティが対応する猶予ができる
  3. VLP:恒久的な流動性のフロア。2つの準備金が尽きても、償還価値はゼロにならない
攻撃コスト ≥ TRBS + TST + Lpermanent

トレジャリーが大きくなるほど、攻撃は割に合わなくなっていきます。経済的なセキュリティが規模とともに強まるのです。

アクセス管理

ガバナンス:自動化とマルチシグ

日常の安定化は自動で行われます。トレジャリーの戦略的な判断には、分散した合意が必要です。

操作 実行方法 必要な承認
RBS の安定化(通常) 自動 不要
ボンドの発行 / 停止 自動 不要
Safety Treasury の投入 マルチシグ 50人中25人の署名
プロトコルのパラメータ変更 マルチシグ 50人中25人の署名
トレジャリーの戦略的配分 マルチシグ 50人中25人の署名
25-of-50 のマルチシグ構造なので、創業チームも含め、誰も単独ではトレジャリーの資金にアクセスできません。戦略的な判断には、分散した鍵保有者たちの合意が必要です。
プロトコルの設定

初期パラメータ

パラメータはすべて DAO のガバナンスの対象で、25-of-50 の投票で変更できます。

パラメータ 初期値 ガバナンス
RBS 上限バンドの倍率1.10DAO で変更可
RBS 下限バンドの倍率0.95DAO で変更可
RBS の最低準備率(γ)20%DAO で変更可
スラッシング税(即時)30%DAO で変更可
スラッシング税(線形)10%DAO で変更可
マルチシグのしきい値25-of-50DAO で変更可

よくある質問

01 Smart Treasury とは何ですか?
Smart Treasury は4層の準備金アーキテクチャです。V_LP(プロトコル保有の恒久 LP、変更不能)、T_RBS(自動のレンジ型安定化)、T_ST(マルチシグによる支払い能力の備え)、T_PBM(POTS 入札プール)。支払い能力の条件は「(V_LP + T_RBS + T_ST) / 総供給量 ≥ 1」で、これを常に満たすよう設計されています。
02 RBS の安定化はどう動きますか?
RBS は価格帯(裏付け価値の 95%〜110%)の中で動きます。IBS の価格が裏付けの 95% を割ると、プロトコルは T_RBS から自動で USDT を投入し、IBS を買い戻してバーンします。110% を超えると、新しい IBS をミントして USDT を T_RBS に取り込みます。こうした通常の操作に、ガバナンスの承認は要りません。
03 Safety Treasury はいつ使われますか?
T_RBS が尽き、かつ裏付け比率が 1 + ε を下回ったときだけです。投入には 25-of-50 マルチシグの承認が必要で、自動の処理だけでは動きません。自動化とガバナンスの時間差という2重の守りで、素早い悪用にも、じわじわ進む危機にも備えています。
04 POTS 入札プールとは何ですか?
T_PBM の原資は、IBS のアンロック時にかかるスラッシング税(アンロックの速さによって 10〜30%)と、YRF のプロトコル収益です。使い道は、PBM オークションの仕組みで POTS ガバナンストークンに入札し、再配分することだけ。戦略的な配分にはマルチシグの DAO 承認が必要です。
05 プロトコルの LP を引き抜くことはできますか?
できません。V_LP は Blackhole LP プールにロックされていて変更不能で、誰も動かしたり引き抜いたりできません。この恒久的な流動性のフロアがあるので、たとえ RBS と Safety Treasury の準備金が両方尽きても、償還価値がゼロになることはありません。
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